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この記事では、留学ビザについて解説しています。

「経費支弁書という、生活費を払えるという証明が必要!」
「アルバイトをするには、資格外活動許可が必要!」
など、まだまだ知らないことがある方はぜひ読んでおきましょう。

留学ビザの詳細についてはもちろん、申請の方法についても解説しています。

在留資格「留学」について知りましょう

どのような外国人が取得する在留資格?

「留学」の在留資格はその名の通り、外国人が日本の学校、教育機関に留学するために必要な在留資格のことです。
「海外へ留学したい!」という方は日本にもたくさんいらっしゃいますよね。「留学」の在留資格は、身近な在留資格の一つと言えるかもしれません。

「留学」の在留資格で外国から学生を受け入れる目的は、日本と留学生の相互理解や友好を深め、外国と日本、相互の経済や文化などを発展させていくことです。
また、留学をキッカケに日本で働く人が増え、日本がより優秀でグローバルな人材を確保していくことも目的といえます。

在留資格「留学」の活動範囲、内容

活動内容は、日本の教育機関で教育を受けることです。
そのため、アルバイトなど収入が伴う活動は原則できません。
ですが、資格外活動許可というものを受ければ働くことができます。この資格外活動許可に関しては後述します。

ではここからは、入管法の文書を参考に、
「どのような教育機関に留学することができるのか」
を細かく確認していきましょう。

入管法では、「留学」の活動範囲は以下のように定義されています。

『本邦の大学、高等専門学校、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)もしくは特別支援学校の高等部、中学校(義務教育学校の後期課程及び中等教育学校の前期課程を含む。)もしくは特別支援学校の中学部、小学校(義務教育学校の前期課程を含む。)もしくは特別支援学校の小学部、専修学校もしくは各種学校または設備および編制に関してこれらに準ずる機関において教育を受ける活動。
該当例としては、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、中学校及び小学校等の学生・生徒。』

『大学』とは

学部・専攻科・別科・短期大学・大学院・大学付属の研究施設が該当します。

『高等専門学校』とは

主に工学・技術・商船系の専門教育を学ぶで、より実践的な技術者を輩出することを目的とした教育機関です。

『専修学校』とは

職業や実生活に必要な能力の向上、または教養を身につけることを目的とする教育機関です。
◯ 修業年限1年以上
◯ 授業時数が所定時数(原則800 時間)以上
◯ 在籍40人以上
に該当する機関である必要があります。

おそらく多くの方が耳にしたことがある「専門学校」が、これに該当します。

教育課程は以下の3種類です。
① 専門過程
高等学校、またはこれに準ずる学校を卒業した方を対象に、 高等学校での教育の基礎の上に教育を行う課程です。
この課程を置く専修学校は「専門学校」と呼ばれています。

② 高等課程
中学校、またはこれに準ずる学校を卒業した方を対象に、中学校での教育の基礎の上に教育を行う課程です。
この課程を置く専修学校は「高等専修学校」と呼ばれており、文科省の指定を受けた修業年限3年以上の高等専修学校を文科大臣が指定した日以後に修了した者に限り、 大学への進学が可能です。

③ 一般課程
高等課程、または専門課程以外の教育を行う課程のことです。

『各種学校』とは

学校教育に類する教育を行うもので基本的な修業期間は1年以上とされています。
「日本語学校」などの日本語教育機関も各種学校に含まれますが、留学告示(別表第1〜3)に該当していることが必要です。

『設備および編制に関してこれらに準ずる機関』とは

明確には定められていませんが、告示で規定されているのは留学告示(別表第4)にある教育機関のことです。

在留期間

在留期限はその留学生の通う教育機関に応じて、
4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月または3月
の内いずれかが付与されます。

【アルバイト・一時帰国はできる?】 日本滞在中に知っておいた方がいいコト

1. 【アルバイトをしたい方へ】 資格外活動許可を知ろう

資格外活動とは、もっている在留資格では認められていない活動のことを指します。
例えば、収入が伴う活動が許可されていない在留資格で滞在している場合は、アルバイトなどは原則禁止とされます。

本記事で取り上げている在留資格「留学」では、学業を目的とした在留資格のため、基本的には報酬を得る活動、アルバイトなどは認められていません。しかし、「資格外活動許可」を得ることにより、1週間に28時間以内のアルバイトが、夏休みなどの長期休暇期間中は、1週間40時間まで就労ができるようになります。

資格外活動許可の種類

資格外活動許可には
◯ 包括許可
◯ 個別許可
の、2種類があります。

◯ 包括許可
包括許可とは、1週間に28時間以内の報酬を受ける活動です。
アルバイトのような働き方を想定した資格外活動許可であり、在留資格「留学」を持つ外国人が就労する場合も、包括許可を受けることが多いかと思われます。

◯ 個別許可
個別許可とは、包括許可の範囲外の活動についての許可です。
就労資格を有する外国人労働者が、他の在留資格に該当する活動を行う場合に許可されるものとなります。

在留資格「留学」を有する方に関しては、職業体験を目的としたインターンシップに従事するために、週28時間を超える資格外活動に従事する場合などに必要とされることが多いです。

資格外活動許可を得るための要件

資格外活動許可を得るには、以下の要件を満たす必要があります。

① 申請人が資格外活動に従事することにより、在留資格本来の活動の遂行が妨げられないこと
② 現に有する在留資格に係る活動を行っていること
③ 申請に係る活動が入管法別表第一の一、または二の表に該当すること
※包括許可の場合は、③の要件に該当する必要はありません。
④ 申請する活動が以下の活動に該当しないこと
・法令に違反すると認められる活動
・風俗営業
・店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行う活動
・無店舗型性風俗特殊営業
・映像送信型性風俗特殊営業
・店舗型電話異性紹介営業
・無店舗型電話異性紹介事業に従事して行う活動

⑤ 収容令書の発行または意見聴取通知書の送達、もしくは通知を受けていないこと
⑥ 素行が不良でないこと
⑦ 日本の公私の機関との契約に基づく在留資格に該当する活動を行っている場合、当該機関が資格外活動を行うことについて同意していること

2. 一時帰国をするには

出国期間が1年以上の場合は、「再入国許可」の手続き、
出国期間が1年未満の場合は、「みなし再入国許可」の手続き、
を行う必要があります。

この手続きをせずに出国してしまうと、再入国時に再度ビザ発行手続きを行う必要が出てきますので、必ず手続きを行ってから帰国しましょう。

「再入国許可」

再入国許可には、一回限りのもの、有効期限内であれば何度も使用できるもの、2種類があります。複数回出入国を繰り返すかどうかは事前に確認するようにしましょう。
有効期限は出国時にもっているビザの在留期間の範囲内で、5年間を最長として決定されます。
以下の必要書類を準備し、出入国在留管理庁へ申請することで手続きが完了します。

◯ 再入国許可申請書
◯ 在留カード
◯ パスポート
◯ 手数料納付書
◯ 収入印紙

「みなし再入国許可」

出国期間が1年未満の場合は、再入国許可の手続きは不要です。
(1年以内に在留期間が満了する場合は、再入国期間も在留期間と同じになります。)

また、出国時に再入国EDカードを記載し、入国審査官に提示します。この再入国EDカードは各空港の出国審査場で受け取ることが可能なので、その際に記載しましょう。
「一時的な出国であり、再入国する予定です」という項目がありますので、ここにチェックマークを入れます。

3. 家族を呼び寄せるには?

留学の在留資格で滞在している場合、配偶者と子供であれば、一定条件を満たしている場合のみ日本に呼び寄せることができます。
呼び寄せる家族は、「家族滞在」の在留資格へ申請します。
申請において、以下3点の要件を満たしていることを証明する必要があります。

1. 法令で認められた学校に留学していること
大学・大学院・その他法務大臣が認めている学校が対象であり、日本語学校は含まれていません。

2. 適法に結婚等をしてることが確認できること

3. 家族を扶養するための十分な経済力を有していること
扶養者の貯蓄額が十分にない場合は、母国の親族から仕送りがしっかりと行われていることなどを証明する必要があります。

在留資格「留学」の『申請』について知りましょう

申請の流れ

ステップ①:出願・受験

まずは志望校への出願を行い、試験を受けます。
日本で試験を行う場合は、短期滞在などのビザで日本に滞在します。

ステップ②:入学許可書受領

無事に試験に合格すれば、学校側から入学許可書が送られてきます。

ステップ③:在留資格認定証明書交付申請

学校側が代理人として、出入国在留管理庁に在留資格認定証明書交付申請を行います。

ステップ④:当該外国人に在留資格認定証明書を送付

在留資格認定証明書が交付されますので、それを当該外国人へ送付します。

ステップ⑤:ビザ申請の実施

在留資格認定証明書を受領した当該外国人は、入学許可証などと併せて在外公館までビザを申請します。

ステップ⑥:来日・留学生活の開始

無事にビザが発行されれば、無事来日できます。
ここから留学生としての生活が始まります。

申請に必要な書類

【必読】 申請にあたっての留意事項

申請する際に必ず知っておくべきことがあるので、それを確認しておきましょう。
「知らなかったせいで、申請が通らなかった…。」
「申請が遅れたせいで、授業開始の時期までに日本へ行けなくなった…。」
などの事態に陥らないように、必ず確認しておきましょう。

留意事項は以下のURLより確認できます。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363328.pdf

また、上記ページの『別表掲載の国・地域』は、以下より確認できます。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363332.pdf

1. 入国時の申請(在留資格認定証明書交付申請)に必要な書類

1. 在留期間認定証明書交付申請書 1通
[以下からPDF形式でダウンロードできます] https://www.moj.go.jp/isa/content/930004044.pdf

2. 写真 1葉
以下の、規定された規格を満たしている写真を用意します。
・縦4cm, 横3cm
・顔の寸法は、頭頂部(髪を含む。)からあご先まで
・背景がないもの
・提出日前の3ヶ月以内に撮影されたもの
・裏面に氏名が記載されているもの

3. 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上、404円分の切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通

4. その他・必要書類
◯ 経費支弁書
以下のURLよりダウンロードできます。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001366747.pdf

◯ 教育機関による、提出書類はそれぞれのURLからご確認ください。
(1) 大学(短期大学、大学院を含む。)、大学に準ずる機関、高等専門学校
a. 適正校(在籍管理優良校を含む。)である旨の通知を受けた機関の場合
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363347.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けていない機関の場合
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363348.pdf

(2) 専修学校、各種学校、設備及び編制に関して各種学校に準ずる機関(専ら日本語教育を受けるものを除く。)
a. 適正校(在籍管理優良校)である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001381035.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363349.pdf

c. 適正校である旨の通知を受けていない機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363350.pdf

(3) 日本語教育機関、準備教育機関
a. 適正校(在籍管理優良校)である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001381036.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363351.pdf

c. 適正校である旨の通知を受けていない機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363352.pdf

(4) 高等学校、中学校、小学校
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363353.pdf

2. ビザを更新するための申請(在留期間更新許可申請)に必要な書類

入国時の申請との主な変更点は、学校での成績証明、中学生・小学生の場合は滞在・宿泊している施設の概要についての資料を提出する点です。

1. 在留期間更新許可申請書 1通
[以下からPDF形式でダウンロードできます] https://www.moj.go.jp/isa/content/930004044.pdf

2. 写真 1葉
以下の、規定された規格を満たしている写真を用意します。
・縦4cm, 横3cm
・顔の寸法は、頭頂部(髪を含む。)からあご先まで
・背景がないもの
・提出日前の3ヶ月以内に撮影されたもの
・裏面に氏名が記載されているもの

3. パスポートおよび在留カード 提示

4. 教育を受けている機関からの在学証明書および成績証明
(1) 大学の学部生、大学院生、短期大学生、準備教育機関生、高等専門学校生等の場合
在学証明書(在学期間の明記されたもの)、成績証明書 1通

(2) 大学の別科生、専修学校の専門課程生の場合
出席・成績証明書 1通

(3) 研究生
a. 在学証明書(在学期間の明記されたもの)、成績証明書 1通
b. 大学の学部等の機関が発行した研究内容についての証明書 1通

(4) 聴講生
a. 在学証明書(在学期間の明記されたもの)、成績証明書 1通
b. 大学の学部等の機関が発行した聴講科目および時間数を記載した履修届出写し等の証明書 1通

(5) 高等学校生、専修学校生(高等課程又は一般課程)等の場合
在学証明書(在学期間の明記されたもの)、出席証明書および成績証明書 1通

(6) 中学生、小学生等の場合
在学証明書(在学期間の明記されたもの)、出席証明書 1通

5. 申請人が日常生活を営む宿泊施設の概要を明らかにする資料(中学生、小学生等の場合) 1通

6. 申請人の日本在留中の経費支弁能力を証する文書 適宜

7. その他・必要書類
◯ 経費支弁書
以下のURLよりダウンロードできます。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001366747.pdf

◯ 教育機関により異なる提出書類は、それぞれのURLからご確認ください。
(1) 大学(短期大学、大学院を含む。)、大学に準ずる機関、高等専門学校
a. 適正校(在籍管理優良校を含む。)である旨の通知を受けた機関の場合
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363347.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けていない機関の場合
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363348.pdf

(2) 専修学校、各種学校、設備及び編制に関して各種学校に準ずる機関(専ら日本語教育を受けるものを除く。)
a. 適正校(在籍管理優良校)である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001381035.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363349.pdf

c. 適正校である旨の通知を受けていない機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363350.pdf

(3) 日本語教育機関、準備教育機関
a. 適正校(在籍管理優良校)である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001381036.pdf

b. 適正校である旨の通知を受けた機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363351.pdf

c. 適正校である旨の通知を受けていない機関
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363352.pdf

(4) 高等学校、中学校、小学校
https://www.moj.go.jp/isa/content/001363353.pdf

8. 身分を証する文書等(取次証明書、戸籍謄本等) 提示

まとめ

在留資格「留学」は、多くの方が持っています。ルールを正しく把握し、ルールを守って活動をすることが大切です。

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執筆者
外国人労働者ドットコム編集部

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